第12回JPNICオープンポリシーミーティング議事録


[■議事録について]
  - プレゼンテーション資料は別途掲載しております.こちらよりご参照ください.
  - ご参加いただいた方: 89名 (スタッフ含まず) (懇親会ご参加: 23名)
  - コンセンサス確認の際には,関係者を含めております.

[■議題]
  1. オープニング

  2. 前回までのフォローアップ
    2.1 Action Item 確認
    2.2 JPNICでの対応状況

  3. JPNIC活動状況紹介
    3.1 歴史的経緯を持つPIアドレスの割り当て先明確化に関する取り組みの進捗報告
    3.2 JPNIC認証局の本運用について

  4. [提案] ip-users ML アーカイブの設置提案 (P)

  5. [提案] プロバイダ用IPv4プライベートアドレスの提案 (P)

  6. ポリシー動向紹介・議論
    6.1 APNIC IPアドレスポリシーアップデート
    6.2 APNIC 24 のポリシー提案状況と,APNIC 23 提案ポリシー対応について
          o IPv6における初回割り振り基準見直しについて
          o IPv6 ULA central割り当て提案について
          o eGLOP multicast address assignments 提案について
    6.3 IPv6アドレスのユーザ割当てサイズについて

  7. IPv4 枯渇に向けた対応
    7.1 IPv4アドレスの枯渇に関する動向のご紹介
    7.2 [提案]IPv4アドレスの枯渇に向けたポリシー提案 (P)

  8. ポリシー関連議論の紹介
    8.1 IETF RAM (Routing and Addressing) の動向

 9. まとめ
   9.1 コンセンサス確認/まとめ

  (P) 提案事項
  (I) 情報共有を目的とした発表 


[■ 発表および質疑応答 (以下、Q. 質問、A. 回答、C. コメント)]
1. オープニング (藤崎智宏/ポリシーワーキンググループ チェア) [質疑応答]   なし
2. 前回までのフォローアップ 2.1 Action Item 確認 (藤崎 智宏/ポリシーWG チェア) [質疑応答]   なし 2.2 ポリシー実装状況の報告(奥谷 泉/JPNIC) [質疑応答] Q.エンドユーザへの説明にあたってJPNICでのlame対策実施前に文書が参照でき たほうがが望ましい。いつ文書が公開されるのか。 A.実施の2ヶ月前に文書を公示しており、現時点では2007年8月を予定している。
3. JPNIC活動状況紹介 3.1 歴史的経緯を持つPIアドレスの割り当て先明確化に関する取り組みの進捗報告(佐藤 香奈枝/JPNIC) [質疑応答] C.歴史的PIの回収にあたってのJPNICの努力に謝意を表したい。APNICでも回収 の努力を行っているが、日本においてはJPNICの努力によりコンタクトが取れつ つあることは良いことである。(Guagliang Pan/APNIC) Q.JPNICで歴史的PIへの課金検討していると思うが、今後の計画の目処は経って いるのか。 A.歴史的PIへの課金のみのために料金体系の変更を行うことは難しい。APNICで も料金体系の見直しについて別途議論を進めており、それとあわせてJPNICでも 全体的な料金体系の見直しを検討することになる。そのタイミングともあわせ て、実際に具体的検討を行うのは来年度以降になる予定。(JPNIC 佐藤香奈枝) C.歴史的PIの割り当てを受けている組織として、適切な手続等を経て正当な利 用を行いたいと考えている。担当者としても会社に説明する義務もあるため、 適宜情報提供を行って欲しい。 Q.「2007年10月までを目処に実施する」のは、具体的にどういう作業を指して いるのか。回収はいつを目処に行うのか。また、課金の検討はJPNICだけではで きないということだが、そうであればAPNICに対して何らかの提案を行う予定は ないのか。 A.10月までに行う作業としては電話での連絡、リマインド、そして登記簿によ る連絡先の確認を予定している。APNICへの提案については歴史的PIに関する状 況は国毎に異なり、JPNICで行う課金を他国で同様に行うということは難しいた め、情報共有は行うが、APNICへの提案までは想定していない。 Q.では、実際の回収はどういうプロセスでどういうタイミングで行うのか。ま た、将来的にAPNICに提案を行う予定は無いということは、回収されないことを 意味するのか。 A. 詳細なプロセスについてはまだ検討中だが回収は本年度中に開始、実施を予 定している。APNICで回収を行わない、課金を行わないことが決定されたわけで はない。 C.APNICにおける歴史的PIの課金の状況について参考までに共有したい。歴史的 PIアドレスの割り当て先がAPNICメンバーの場合、歴史的PIは維持料の計算対象 からは外され、追加で課金されることはない。APNICメンバー以外の場合、 APNICメンバーになるか、もしくはNon-memberのカテゴリになる必要がある。こ れについてはそれぞれの料金体系に基づいた課金が行われる。LIRに分配してい るアドレスとは課金方法は異なるかもしれないが、将来的には課金を行う可能 性はある。どういう結論になるにしろAPNICメンバーをしながら進めていくこと になるだろう。(Guangliang Pan/APNIC) C.課金を行う方向が明確化されたことは画期的であるが、直接割り当て先に課 金を行うのか回収の代行も認めるのかも指定事業者に影響を及ぼすので方向性 を教えていただきたい。また、将来課金されることが明らかであるのなら早め にアナウンスしないとエンドユーザにとってもまた、指定事業者としても顧客 に対して対応の提案を行ううえでも返却、その他の対応について判断が進めら れない。 A.現在のところ、JPNICが直接歴史的PIの割り当て先に課金する以外方法はない と考えている。早めのアナウンスについては十分指摘された点を踏まえて進め ていきたい。 C.10月までに800組織以上に連絡するということだが、回収以降の動きについて も意識の齟齬が生じないよう説明を加えたうえで連絡を行った方がいいのでは。 また、回収方法については、アドレスの単純な回収ではなく、PIからPAへの移 行という方法も検討した方がいいのではないか。 A.1点目についてはいただいた指摘も踏まえて方法を検討していきたい。2点目 については回収という表現をしているが、JPNICからの説明の仕方等の側面から 参考にさせていただく。 C.課金の話の中で、レジストリシステムの維持開発費等の費用をどう歴史的PI の割り当て先が負担することも姿勢を明確にしていってほしい。 A.アドレス利用者が公平にその費用負担をすることが歴史的PIへの課金にあたっ ての基本的な考え方であり、その他申請者と歴史的PIの割り当て先ががどうい う割合で負担していくかということを総括的に検討していきたい。 C.総括ではなく、切り離して検討したほうがよい。費用の内訳を明らかにし、 なにに対して負担をしてもらう必要があるのか明確にする必要がある。 A.わかりました。
3.2 JPNIC認証局の本運用について (木村 泰司/JPNIC) [質疑応答] C.IRRに対しても認証システムを使って信頼性を上げていくという方向であると 認識しているがそのあたりの予定についても触れて欲しい。また、IPアドレス を持っている人がIRRの情報を参照するので、IRRには正しい情報が入力されな ければならない。そのあたりも触れていただければと思う。 A.ご指摘の通りである。IRR認証についても電子証明書を使った認証が行えるよ うにしている。個人的な見解としては今年度中、できれば8月〜10月の間にでも 実験を開始したいと考えている。また、IRRに登録される情報の正当性を確認す るために、相互的に運用していきたい。全ての指定事業者に使っていただきた いというのもそのような趣旨がある。 Q.ICカードリーダーは無料で提供してもらえるのか。 A.無償で貸与している。また、汎用的なものなので他用途のリーダーも転用で きる。 Q.来年度から本運用を始める判断根拠は何か。 A.コスト上の問題などもあり、事業としての整理をつけている段階である。ま た、指定事業者のみなさんからのフィードバックも重要であるため、それらが 対応に目処がたつ来年度を考えている。 Q.便利に使わせてもらっている。資源管理カードは今後また1組織に対する発行 数が増えていくのか。それとも事業者単位で統合化する予定はあるのか。 A.フィードバックありがとうございます。現在はDBの構成上、IPv4/v6/AS単位 でそれぞれ別に発行しているが、DBの統合が進めば統合できる予定である。
4. ip-users ML アーカイブの設置提案 (中川あきら/ポリシーWG・KDDI) [質疑応答] Q.ip-usersメーリングリストを公開した場合、公開主体は誰になるのか。新し く作るとすると、登録前に規約をクリックしてもらうイメージになると思うが、 それは誰が責任を持つのか。公開にあたってリスクがあるのではないか。(JPNICスタッフ) A.リスクのポイントが充分に理解できない(ポリシーWG 中川) C.不特定多数に公開するということは、JPNICとしてはできないかもしれないが、 登録者に合意をとり、その後、パスワードをつけるなりをし、ML加入者のみ見 られるということであればいいのではないか。(JPNIC理事 竹村) C.MLの本質は基本的には公開であるという認識に基づいて行っているため、公 開にあたって問題があるということは少なくともAPNICにおいてはない。 (APNIC Guangliang Pan) Q.この提案を施行するにあたって、発言がアーカイブされ、公開されたく無い 人は発言しないでくれ、ということになってしまうのか。また、既存の登録者 はどういう扱いになるのか。 A.発言についてはご認識の通りである。現在の登録者に対してはIP-usersメー リングリストで問いかけを行う。(ポリシーWG 藤崎) C.インターネットコミュニティの議論自体が公開という前提があるので、公開 を望まない人は個別に1対1で意見を言ってもらう等の対応になるのではないか。 (APNIC Guangliang Pan) C.そもそもの話として、メーリングリストで発言している人は自身の責任で発 言しており、聞いてもらいたいから発言しているはず。それがアーカイブされ、 公開されるかどうかは大きな問題ではない。それを承知で発言しているはずで ある。JPNICでアーカイブを公開しなくとも、メーリングリストで受信したメー ルをベースに機械的に勝手にアーカイブを作成することも可能であり、半分公 開されているも同然である。 C.パスワードを付けるよりも、発言者のアドレスを隠すなり等の対応を行い、 検索エンジンにひっかからないような運用ができればいいのでは。 C.おそらくJPNICとしてもメーリングリストのアーカイブを公開すること自体を 懸念しているわけではないと考える。従って、JPNIC以外の組織にアーカイブの 公開を委託することも選択肢として検討してはどうか。 C.コンセンサスの確認にあたってメーリングリストのアーカイブを公開するこ とと、アウトソース先をJPNICとすることは分けるのはどうか。(JPNICスタッフ) A.実質的にポリシーワーキンググループで実装することはできず、おそらく他 の組織にお願いすることも難しいと考える。従って、アーカイブ公開の委託先 は現実的にはJPNIC以外に選択肢はないと考えている。(ポリシーWG 藤崎) C.JPNICが他組織から委託契約なりを締結したうえで、委託を受けたかたちで公 開するのであれば問題ないが、JPNICが主体的に公開する形式だと難しいのでは ないか。(JPNICスタッフ) Q.ミーティングには参加していないIP-usersメーリングリスト登録者にコンセ ンサスはどう確認するのか明確にしてほしい。 A.この後のポリシープロセスとして、ip-usersメーリングリストでミーティン グの結果を報告し、同意を得ていくことを考えている。(ポリシーWG 藤崎) Q.メーリングリスト上で反対意見が1つ2つあったら施行しないのか。 A.個人的には1つでも反対あればこの提案は施行することにはならないだろうと 考えている。(ポリシーWG 藤崎) [コンセンサスの確認] ◎提案内容に対する確認  賛成:80名 反対:1名 全体:92名  反対意見: 個人情報保護上、登録者に意志確認を取る必要がある。この確認を行うにあたっ て登録者の電子メールアドレスから完全に個人を特定することが難しく、やり 方に不備があると考えられる。(JPNIC事務局長 成田) ◎公開を登録ユーザに限定するかの確認  意味がない:51名 ◎IDとパスワード付で公開  賛成:21名 [結論] ポリシーWGチェアの判断により、本提案はコンセンサスには至らなかった。 詳細を検討のうえ、再提案とする。
5. プロバイダ用IPv4プライベートアドレスの提案(新延 史郎/NTT) [質疑応答] Q.プロバイダ=LIRとして理解すればよいのか。 A.プロバイダの定義については、正直そこまで細かく考えていない。他社に対 してアドレスを割り当てる組織という以上の定義はまだ整理していない。 Q.もう少し細かく定義する必要があるのではないか。例えばデータセンターな ど、他社に割り当てを行わず、自社インフラに対しての割り当てではあるが、 実質的に顧客の機器するために分配している場合はどういう扱いになるのか。 A.私の考えている範囲ではプロバイダの定義に入る。 Q.これはIPv4アドレスの枯渇を半年程度早める結果となる。従って、本提案に よりアドレスを利用できる人には何らか義務を課すべきではないか考えるがそ の点についてどう考えているのか。 A.特に検討していないが、もし国外でさらに提案し、そのようなものが必要で あるとの意見があればまた検討していきたい。 C.業界毎にアドレスを囲い込みしようとする動きにも見えてしまい、要望を受 けた業界単位でプライベートアドレス空間確保の対応していたらきりがないの ではないか。 A.多くの組織は既存のプライベートアドレス空間で需要に対応可能であるとの 印象があるが、顧客にアドレスを割り当ててサービスを提供しているプロバイ ダについては現在定義されているプライベート空間では足りないケースがある。 それがプロバイダを対象としている理由である。まだ詳細について詰めきれて いないので、変更の要望があればまた検討していきたい。 C.プロバイダ用に別途プライベートアドレスを確保することはキャリアやISPの エゴに見えてしまう。用途は限定しないで、新しいプライベート空間はみんな に開放したほうがいい。ただ、プライベートアドレスレンジ別に用途の推奨を 行うのはどうか。 A.そういう方法も有効かもしれない。推奨だと強い権限はないので結局利用者 間での調整が発生し、そこを避けるためにISがサービスを提供にあたって利用 できる空間を設けることが目的ではあるが、もし国際的な理解が得がたいよう であれば他の方法も検討していきたい。 C.プロバイダの定義としては、LIRとはっきり書くのが良いのではないか。NAT 自体については機器の対応も大変なので、必ずしもお奨めしないがNATをしてで もIPv4を使いつづけたいとのニーズがあるのであれば運用上、網内でNATしてルー ティングしないといけない現状を改善してくれる提案として賛成。 C.NATが良いとは思わないが、今後IPv4アドレスが枯渇すると、すべてIPv6で対 応するよう顧客に要請することも難しい。ISPとして多段NATも一つの方法とし て非常に検討に値すると思う。今後IPv4アドレスが枯渇すると、その後のIPv4 ベースで運用するのであればプライベートアドレスで対応せざるを得ない。 一方、プライベートアドレスが網内で重複してしまうとお客さんに迷惑をかけ るので、この提案は必要だと思える。こういったアドレスがないと、グローバ ルアドレスをその用途に使わざるを得ないケースが出てきて、結局IPv4アドレ スの消費を進めてしまうことになる。この提案は一見事業者に限定して望まし くないように見えるかもしれないが、限られたアドレスを複数のISPで共有して 利用することにより、有効活用するためには必要な提案である。 C.確かに個人的に自分の事業のためにはよいと思えるが、この提案によってグ ローバルアドレスの消費を押さえられるのかが問題。現在すでにプライベート アドレスをISPのインフラで対応することも、理論的に可能だが、実際そのよう な運用を行なっているISPはほとんどいない。従って、このような空間を設けて もすでに割り当てを行ったグローバルアドレスが返却される保証はなく、IPv4 の延命に役立つことはないように思う。このルールを適用するにあたってISPが アドレスをプールとして確保しておいて、本当に足りなくなったときにバック ボーンからグローバルアドレスを引きはがして顧客割り当てを行うということ ができてしまう。それで本当に良いのか。 C.IPv4アドレスの延命というよりは枯渇後の状況についてきちんと検討する必 要がある。IPv4がなくなったときにIPv6だけで対応することは現在難しく、そ ういった状況への対策である。そして、海外へのでの提案にあたって、事業者 がエゴでアドレスを確保していると考えている人たちを説得する方法も検討す る必要がある。有識者を集めて戦略的に検討していくのがよいと思う。 C.APNICミーティングの一参加者にたまたま直接話をする機会があったので本提 案について紹介したところ、ISP内部ではIPv6でバックボーンを組み、顧客に対 してはブロードバンドルータで変換のうえ、IPv4アドレスを割り当てれば、別 途プロバイダ用にプライベートを確保せずに対応できるのではないかとの意見 があった。それに対する有効な反論が必要だろう。 A.それはひとつの方法だと思うが、あとは費用面も含めてISPがどう判断するか だと思う。 C.そこであげられた方法と、プライベートアドレスでの対応が技術的にどう違 うのかを明らかにしていけば、そういった意見にも対応できるようになるだろう。 C.網内で逆引きができるようにしておく必要があるのでその対応が必要。 WHOISへの登録や逆引きのことを考えるとRFC1918のような形で提案する必要が あるだろう。 C.多段NATをこれから推奨していきましょう、IPv6readyじゃなければ2段NATに しようという話のように思える。それは単にアドレスの使い方ということでは なく、アーキテクチャを変えるを提案しているようにも見方を変えると考えら れる。 C.いろんな方法があり、すでにプライベートで運用している企業も少なくない。 プライベートアドレスをちゃんと割り振ればこういう問題はない。 C.このプライベートアドレスを利用しているLIRとLIRが接続する場合、アドレ スが重複することになると思うがそういったケースにはどう対応するのか。 A.そこは単純にグローバルを使えばよいと考えている。 C.NATは使い方のひとつであるため、そのような表現はせず、最終的に Destinationとして使われないアドレスと定義すればアプリケーションやアーキ テクチャに依存しない定義になって良いのではないか。 A.その通りである。元々NATは前提でない。 C.プロバイダのバックボーンにどのアドレスを割り当てるかより、ユーザに割 り当てるアドレスをどうするかにフォーカスを当てた方が良いのでは。 A.ユーザ割り当ての方が数が圧倒的に多い。ユーザ割り当てということが前提。 C.やはり既存のアーキテクチャを変える提案であると思う。そのアーキテクチャ をしっかり検討してからではないと受け入れられない。 C.アーキテクチャの解決はIPv6で行えばよい。自分自身はNATを運用して苦しん でいるがそれでもNATを使いたい人向けには必要なのでは。 C.NATで対応してでもIPv4を使いたいというケースもあるだろう。あと2-3年で 枯渇が来る中、この提案は必要だと思う。 [コンセンサスの確認] - コンセンサスの確認。WGをつくって提案内容をつめるということについて 確認したい。また、用途限定を行うことが必要かについて。 - もっと整理した方が良い。まずは良いか悪いか判断する必要がある。 - まずは良いか悪いかを挙手いただく。 ◎プライベート空間を拡張するべきか プライベートの拡張すべきでない:17名  拡張すべきである:52名  全体: 94名  反対意見: ・アドレスを共同購入するなり、ドネーションするなり他の方法があるのではないか。 ・43/8を使うという手があるのではないか。 ・リザーブをかけるというなら、例えばIANAで使わなさそうな空間を使うとい う手もあるのではないか。 [結論] 賛成意見が多数だったが、反対の参加者も一定数確認されたため、WGで検討し てJPOPMへ再提案をすることとする。
6. ポリシー動向紹介・議論 6.1 APNIC IPアドレスポリシーアップデート (Guangliang Pan/APNIC) [質疑応答] Q.IANAのDavid Conrad氏の、徐々にv4割り振り基準を厳しくしていくという提 案は、申請時は遅くなるにしてもいずれかの時点で必要性があれば申請を行う ことを考えると、実質的には厳しくなっていないように感じる。Pan氏はどのよ うな見解なのか。 A.提案本人ではないので代弁することはできないが、個人的にはポリシーを厳 しくすることは問題解決にはつながらないと考える。IPv4は枯渇してもインター ネットは続いていくのだから、どのように発展させていくのかを考えなければ いけない。 Q.このアジェンダの前に提案の行われたプライベートIPアドレスの拡張につい てどのような見解を持っているか。 A.いつもNATについては議論があるところであり、支持派と反対派で意見が分か れる。すでに本件についてはIANA、IETFレベルで議論が行われており、中国で もこの議論をしている。China Mobile社では現在のプライベート空間は十分で なく、使いたいが使えないということ。 Q.プライベート空間の拡張についてIETFのどの辺りのWGで話し合われているの か、もしご存知であれば教えていただきたい。 A.詳しくは把握していないが、専門のWGはないようである。現時点では問題提 起レベルで、それ以上の具体的なアクションにはつながっていない。 C.Tony Hain氏が本件について一時期ドラフトを作成していたが現在議論も下火 になっているようである。(ポリシーWG 藤崎)
6.2 APNIC 24 のポリシー提案状況と,APNIC 23 提案ポリシー対応について 6-2-1.IPv6における初回割り振り基準見直しについて (奥谷 泉/JPNIC) [質疑応答] C.200の割り当て求める基準により申請をできないということはないが、撤廃さ れたほうが望ましい。 Q./48というサイズの制限があるから200が障壁になるのか、それともサイズに 関わらず200という数字自体が問題なのか。 A.提案者の意図は、サイズにかかわらず200というのがないほうがよいというこ とのようである。 C.IPv4でサービスを提供していれば200の顧客に対して割り当てを行う基準はさ ほど満たすことが難しいようにも思えないので、どちらでもよい。 C.データセンターやトランジットプロバイダーでは顧客数が200に満たないため、 200の割り当てを実現することは難しい。200が撤廃されること自体は賛成。 C.他にも同様の状況のところがあると聞いている。 6-2-2.APNIC:prop-048-v001 IPv6 ULA-central割り当て提案について(藤崎 智宏/ポリシーWG)) [質疑応答] なし 6-2-3.APNIC:prop-047-v001 eGLOP multicast address assignments 提案について [質疑応答] 6.3 IPv6アドレスのユーザ割当てサイズについて (新延 史郎/NTT) [質疑応答] C./56ベースで利用率をカウントするのであれば、登録も/56以上に義務付けた ほうがよいとの指摘はもっともである。いろんな人がいろんな角度からポリシー 変更を提案しているので、誤謬が出てきている。APNICはポリシー実装機関であっ て、決定する期間ではないので、決定権がない。もし/56以上の割り当ては登録 を義務付けたほうがよいということであれば充分に提案をしていただいてよい もの思う。(APNIC Guangliang Pan) C./48ベースで割り当てを行っている場合、そのサイズをベースに割り振りサイ ズが考慮されるかどうかについては、APNICに確認したうえで共有させていただ きたい。(JPNICスタッフ)  →事後メモ:/48ベースの割り当てを行っている場合、256×/56の割り当てを 行っているとして割り振りサイズが検討されることをAPNICへ確認済 Q./56で割り当てていてもDB登録がされていないと利用率に換算されないが、ど うすればよいか。 A.抜本的な解決ではないが、/56で登録は義務ではないものの登録することは可能であり、登録すれば利用率に換算される。(JPNIC スタッフ) Q./48〜/64の間で任意のサイズでの登録についてレジストリシステムでは対応 可能なのか。 A.対応可能である。(JPNIC スタッフ) Q./48は固定割り当てという理解でかまわないか。動的に割り当てた場合はどう いう扱いになるのか。サーバを立てて運用しているのか、そうではなく個人が 接続を行っているのかで扱いが異なるように思う。 A.動的割り当ての場合はあまり想定していなかったが、考え方としてはIPv4と 同じである。(NTT 新延) C.本ポリシーは基本的に/56は利用率計算を行ううえの目安となるサイズという 考え方である。従って、/56以外のサイズで割り当てを行った場合は/56ベース に換算され、割り当てサイズの判断はLIRに委ねられている。本来であれば提案 時点でその他影響も折り込んだうえで、提案について検討が行われるべきで、 APNICのポリシー策定プロセスもそのように変えたほうがいい。国内のプロセス についても、APNICが決まっていないからしょうがないでは不十分なので改善し ていきたい。本日疑問としてぶつけていただいて明らかでないものがあれば後 日JPNICから回答する。(JPNIC 前村) C.IPv6情報の登録については今後もコミュニティと情報共有しながら進めてい ければと思う。(ポリシーWG 藤崎)
7. IPv4 枯渇に向けた対応 7.1 IPv4アドレスの枯渇に関する動向のご紹介 JPNIC/穂坂俊之) [質疑応答] Q.一番IPv4アドレスの消費ペースが高いRIPE地域の人はこの問題をどう考えて いるのか。 A.RIR Boardミーティングでの話によるとRIPEとしては声明を出す予定はないと 聞いている。 C.IPv4がなくなったらIPv6になるというのは、他に配るものがないのであれば 当たり前。ただし、IPv6へ移行しろと促すのはスタンスはおかしい。既存のイ ンターネットはIPv4に依存しており、IPv6でもこれらサービスを受けることが できるのかというあたりの検討が必要ではないか。 A.全く賛成である。少なくともJPNICとしてはIPv6に移行するべきとは言ってお らず、将来的にIPv6が長期的な解決になること、新たなアドレスとしてIPv6し か分配できなくなることを述べている。JPNICとしてはコミュニティと今後半年 をかけて様々な意見の方と話し合って方向性を決めて行きたい。(IPv6担当理事 荒野) C.レジストリとしての視点だと分配の話にフォーカスするが、IPv4からIPv6へ の移行にかけての混在環境に関する問題について議論するべき。例えば本来ツ リーでIPv4とIPv6を分けるべきだったDNSの問題について懸念している。混在環 境においてどういう問題が出てくるのかを考えるとアドレスが足りる足りない というのは瑣末な話である。 A.このフォーラムはポリシーについて話し合うフォーラムではあるが、他の フォーラムでも是非議論を進めていければと思う。(ポリシーWG 藤崎) A.移行時の課題についても議論を進めるべきというのはよいポイント。同時に 藤崎氏の意見も理解できる。様々な議論が出ているが今後どう進めるのが適切 か、意見のある方がいらしたらお聞かせいただきたい。(JPNIC 前村) C.2000年問題のときはプロバイダ間で連携をとって対策を進めた。そのときの ように締め切りがはっきりしているものではないので、ちょっと状況は異なる かもしれないが、なにかタスクフォースのようなものを作る、個々にぱらぱら と起こっている対応をまとめるなにかが必要なのではないか。 A.このひとつ前のコメントはその通りで非常に重要。アドレスの分配と、移行 やIPv6以外の方法についても検討を進めていきたい。JPNICで立ち上げるふたつ のWGのうち、ひとつはご指摘を受けた、運用上の課題について検討しようとし ているもの。総務省等、さまざまなところで研究会や検討が進んでいる。ばら ばらに検討を進めるのではなく、連携して、いろんな方の情報をお借りする必 要はある。参加者のみなさまにも是非ともご協力お願いしたい(JPNIC理事 荒野)。 C.インターネットアーキテクチャの話も含めて検討が必要。タスクフォースを 立ち上げるのもひとつの方法ではないか。
7.2 IPv4アドレスの枯渇に向けたポリシー提案 (中川あきら/JPNIC IPv4アドレス枯渇対応チーム) [質疑応答] C.本提案が提出されてすぐ、今後IPv4分配ポリシーが厳しくなるので今のうち に事業者になっておきたいとの相談を受けた。枯渇のアナウンスを行なった時 点で争奪戦はすでに始まっている。そのような状況においてなぜ初期割り振り 申請だけを現状通りの要件とし、他を厳しくするのかよくわからない。実際に は初期割り振りを受け、充分に使っていないケースだってある。この基準は無 駄なアドレスが増えていることになり、初期割り振りを現状通りにしている意 味を見出せない。 A.初期割り振りをどう変えたらよい等のご意見があればお聞かせいただきたい。(中川あきら/JPNIC IPv4アドレス枯渇対応チーム) C.やるのであれば全体を一律厳しくすればよい。 C.基準を満たしていない既存の割り当てをどうにかしよるとすると、本当に使っ ているのか査察をはじめなければいけないという方向の議論になってしまう。 JPNICにアドレスの警察のような役割を求めると成り立たなくなってしまうので はないか。 C.アドレス利用の実態について対策を求めているのわけではなく、充分に使わ れていないにも関わらずなぜ初期割り振りを優先する理由がわからないと述べ ているだけである。 C.新規参入者を優先するのはよいと思う。少しのアドレスも持っていないので IPv4でビジネスが始められないケースが想定されるのでそっちを優先したほう がよい。すでに持っている人は既存のIPv4アドレスうまく使って活用してもら い、それでも対応できない拡張分は返却アドレスから出せばいい。こういった 差を設けるのはよいことだと思うがどうか。 C.それを悪いとは言っていない。申請時点では使っていなくとも将来的に使う ことだってあるだろう。しかし、商売を拡張したい、新規にサービスしたい、 それぞれニーズがあるわけで、ニーズに対してどこに差をつけるのかわからない。 C.既存の割り当て先に返却を強いることはしないのステートメント等があって もよいのではないか。枯渇が進めばそういうプレッシャーが強くなってくるよ うに思う。 A.アドレスの取り引き市場の話も議論されているのでそのあたりとあわせて検 討が必要になるだろう。(ポリシーWG 藤崎) C.もし今後のアドレス管理について検討するのであればその辺りも考慮したほ うがよいと考えたまでである。 C.これまでのJPOPFにおける運用にはコミットせずアドレス管理の議論だけとい うスタンスでは成立しない。運用もあわせて議論しないと建設的ではない。 C.IANAからRIRへの割り振り数の根拠がわからないし、初期割り振りがなぜ優先 されるのか、わからない。一律同じ数をあげる公平性もあるが、使いたいとこ ろにあげるという公平性もある。アドレスを使いたいことは初期も追加も同じ なのではないか。絶対に使うことははっきりしている追加割り振りと、/21を使 いきらない初期割り振りだってあるのではないか。それからRIRでも消費ペース が異なるわけで、一律同じ数を分配するとペースの遅くて長いこと/8が温存さ れるRIRも出てくるだろう。そういった場合、そのようなRIR地域へ支店をつくっ て申請する組織も出てきて混乱を招くのではないか。逆にあまり公平ではない ように思う。 A.新規参入者のことを考えると、彼らはIPv4アドレスがなかったらそもそも IPv4インターネットに接続できないわけで、そういったニーズを優先するべき と考えた。世界的にみるとまだまだこれから新しく参入する人は多い。先進国 はすでに十分たくさんとっていて、お金とテクノロジーもある。工夫して対応 すればよいのではないか。(JPNIC 荒野) C.この提案により、どの程度初期割り振りのアドレスが確保できる期間が延長 できるのか。2、3年延命できてもいずれはなくなるのであれば結果は同じでは ないか。また、枯渇した後はどうするのか。 C.AfriNIC、LACNICなどは消費ペースが遅いので充分期間がとれるように思う。(JPNIC 荒野) C.新規もビジネス拡張もニーズの重みは同じなので、同じに扱うのが公平との 考えは理解できる。一方、本当に困りそうな人を助けようという公平性もある。 公平性の議論は難しい問題。枯渇を迎える前になにか対策が必要なのかどうか を考えることが重要。なにもしなくてもいい、もしくは困ってもいいからとり あえずなにもしないというのもひとつの考え。 C.基準を厳しくすることはあまり効果はないと思う。査察等もあってもよいか もしれないが、実質的には実現が難しいだろう。この辺りをもっとシンプルに して、構成しなおしたほうがよい。 C.追加申請については返却されたブロックに限定した場合、返却ブロック待ち の人たちが出てくるだろう。その辺りの処理をどうするのか検討が必要なのではないか。 A.そこまではまだ検討していない。(中川あきら/JPNIC IPv4アドレス枯渇対応チーム) C.返却されたアドレスがどこかに経路広告されていないことを願いたい。再分 配するのであれば、その辺のケアをAPNIC/JPNICを充分に確認のうえ、ケアして ほしい。 A.そこは視野を広げて検討する必要があると思う。ありがとうございます。(中川あきら/JPNIC IPv4アドレス枯渇対応チーム) C.現在のインターネットレジストリはルーティングについて責任を負っていな いと認識している。ただ、大事なのユニークに割り当てられているから他に割 り当てられているのは使わないとのコンセンサスは大事。ルーティングをちゃ んとするエンティティを立ち上げていくのか等、ルーティングの問題もあわせ て考えなければいけない。   C.公平性は主観的なのでAPNICコミュニティへ提案するにあたってはそれよりも 強いロジックが必要。想定される質問としては初期割り振りはいつの時点でか なくなるのになぜ暫定的に初期割り振りだけ優先しなければいけないのか、ま た査定は実際どのように行うのか等へ説明ができる必要がある。 A.査定は基準として含めているが、実際すごく詳細に実施することまでは想定していない。(JPNIC 荒野) C.理想論でいうとJPOPMで完成した提案を提示することが望ましいが実際なかな か難しい。従って、JPOPMでコミュニティの感触をさぐりながら、最終的に JPNICとしての公式な提案として次回のAPNICミーティングへ出そうとしている。 明確にここがわからない等の意見があればできるだけたくさんのご意見をお聞 かせいただけると助かる。この場だけではなく、持ち帰って検討のうえ、 ip-usersへご意見をいただくことも歓迎。(JPNIC 前村)   C.IPv4アドレスの枯渇に向けて様々提案が出ていて、それぞれを総括的に整理 し、一度なんらかのインプットを提供する必要がある。枯渇に向けてポリシー 面ではなにもしなくていいというのが総意なのであれば、JPNICとしてはなにも しないということになる。今のポリシーを継続するべきか、新規参入者を優先 するべきか、それともなにも対応しなくてよいのかという点については最低限 この場で決めたい。その他の要素について例として出しているので、柔軟に対 応していきたい。(JPNIC 荒野) C.JPOPMで議論をした国内からの提案は提出すること自体に異論はないが、ただ、 他から出ている提案に支持が得られているようであれば抵抗せず、早く方針を 明確にしてほしい。それにあわせて早く準備を進められることの方が重要。そ して、望ましいインターネットのあり方について議論を行うMLをJPNICに立ち上 げてほしい。 A.ご指摘のポイントはおっしゃる通り。そのように進めるつもり。(JPNIC 荒野) C.S-dateが予測されて周知されることが重要。それまでは現行通り分配を行い、 そこに向かって準備を進めなければいけないことについては賛成。 C.RIRからNIRへの分配ポリシーも別途定義する必要があるのではないか。 A.現在NIR専用にアドレスの分配を行っているわけではなく、NIRを介するもの の、APNICからNIR配下のLIR単位で直接分配を行っている。従ってアドレス分配 単位をみると、APNICから直接分配を受けているLIRを変わりはなく、別途ポリ シーを設ける必要はないと考えてよいだろう。(ポリシーWG 藤崎) C.提案自体に反対しているわけではないが、提案のロジックをはっきりしてほ しい。そして、初期割り振りにしか使わないとして優先とはしないほうがすっ きりする。将来使うかもしれない人ではなく、今ほしい人が使えるインターネッ トであってほしい。 C.このままなにもしなくとも別に構わないとも思うがS-dateを設定すること自 体には今後の方向性を検討するうえで参考になるので賛成。 C.IPv6インフラがIPv4に依存している部分があるのであれば、IPv6しかもって いない組織に対して/24のIPv4の分配を進める必要があるだろう。そういう前提 で検討すると提案要素3での対応(初期割り振り申請を優先、追加申請の要件を 厳しく)では甘すぎる。s-date以降割り振りをとめてIPv6しか持っていない組織 を優先にしないとそもそも対応できない。 C.regionごとにポリシーを分けると、AP地域において日本に不利な意見が通りそうなので反対。 C.なぜ2×/8なのか理由がわからない。ただし、ロジックが明確であれば必ずしも反対ではない。 A.初期割り振りの分配状況をみて、どの程度の期間で消費されるのか予測をも とに検討したほうがよいかもしれない(JPNIC 荒野) C.s-date以降通常の割り振りをとめてクリティカルインフラのみに割り当てるべきである Q.s-date以降、IPv4アドレスは何年もつのか。 A.延命が主目的ではなく、最後のブロックの適切な分配が、提案の目指しているところである。 [コンセンサス確認] 【1】枯渇に向けたポリシーの必要性    (なにも行わないことはしない) 全数   :93 賛成(必要):80 反対(不要):0 挙手なし :13 【2】S-Dateを設けて、S-Dateの前後で何らかの対策を行うことについて 全数  :92 賛成  :73 反対  :0 挙手なし:19 【3】S-Date後割り振り基準を厳しくすることについて 全数  :92 賛成  :65 反対  :0 挙手なし:27 【4】スライドP.5で示されている内容について 全数  :93 賛成  :43 反対  :22 挙手なし:28 【4】での反対における具体的なポイントを確認するための挙手: 【5】個々の提案要素について ・P.5で提示されている全体の枠組みに反対 1名 ・P.5で提示されている提案要素のどれかに反対 全数:92 反対:11 挙手なし:81 ・S-date前の内容について(現行ポリシーを維持) 全数:92 反対:6 挙手なし:86 ・S-date時点の内容について(各RIRに2×/8を分配) 全数:92 反対:9 挙手なし:83 ・S-date後の内容について(初期割りは振り現状通り、追加割り振りは厳しく) 全数:92 反対:19 挙手なし:73 [コンセンサス内容,今後の進め方] 提案について,以下の点にコンセンサス ・枯渇に向けたポリシーが必要 ・ポリシーは,提案資料 /opf-jp/opm12/jpopm12-7-2.pdf の P5 の表の枠組みですすめる. ただし, - S-date 時点での IANA->RIR への割り振りポリシー - S-date 後の RIR->NIR/LIR への割り振りポリシー については,完全な合意が得られなかったが,APNIC への提案に詳細を織 り込む事が必須のため,JPOPMでの提案内容ベースにAPNICへ提出する. APNICでの議論状況を適宜報告するとともに,ip-usersメーリングリストで 提案内容詳細について継続して議論を進める
以下は旧版です: [コンセンサス確認] 【1】何も行わないわけではなく、この提案を行うことについて 全数:93 賛成:80 反対:0 棄権:13 ★ 枯渇期に向けた提案の実施はコンセンサス 【2-1】提案の骨子として、時期と場所に分けて議論を行うことについて 表に書かれた全体として中身まで含めてこの内容でよいか 全数:93 賛成:43 反対:22 棄権:28 【2−2】提案の骨子として、時期と場所に分けて議論を行うことについて 詳細は除き,時期の分け方や枠組みに反対の人 全数:92 反対:11 挙手なし:81 ★ 全体の枠組みにはコンセンサス 【3】上記から,詳細について反対の方への問いかけとして,どこに反対か 【3−1】 S-date前の内容について (ポリシーを変えない) 全数:92 反対:6 挙手なし:86 【3−2】S-date 時点の内容について (/8x2を分配する) 全数:92 反対:9 挙手なし:83 【3−3】S-date後の内容について (初期割り振りを優遇する) 全数:92 反対:19 挙手なし:73 ★ 詳細についてはコンセンサスを得られず 【4】S-Dateを設けて、S-Dateの前後で何か対策を行うことについて 全数:92 賛成:73 反対:0 棄権:19 【5】S-Date後割り振り基準を厳しくすることについて 全数:92 賛成:65 反対:0 棄権:27 [今後の進め方] JPOPMでの提案内容ベースにAPNICへ提出 ただし、ip-usersメーリングリストで提案内容について継続して議論を進める [質疑応答] ◎IPv4アドレスの枯渇に向けたポリシー(枯渇期ポリシー専門家チーム) + ポリシーが厳しくなるので今のうちに事業者ににあっておきたいとの相談を 受けた。従って、枯渇のアナウンスを行なった時点で争奪戦はすでに始まってい る。なぜ初期割り振りが現状通りなのかよくわからない。マルチホームやってる から/24をたくさんもらっているけど実際には/24をフルに使い切っていない。 従って初期割り振りに限定せずに全体的に基準を厳しくしたほうがよい。  →ありがとうございます。 + 既存の割り当て先に返却を強いることはしない等のステートメントがあった   ほうがよい。  →市場の話も出ているのでそのあたりとあわせて検討が必要になるだろう。 + アドレス管理についての提案と理解したので、そこも含めて検討した提案で あったほうがよいと思った。 + 基準を満たしていないところをどうにかしよるとすると、査察をはじめなけ ればいけないという方向の議論になってしまう  →その実態について対策を求めているのわけではなく、そうであるにも関わら   ず初期割り振りを優先する理由がわからないと述べているだけである + 新規参入者に対して、優先的にあげて、なんとか既存のインターネットにつ  なげる手段を提供し、すでにもっている人は今あるものを有効活用するとした  い。追加の場合は、回収分をまってそれを使ってもらうのがよいと思う。  →新規参入も事業拡大も同等に扱うべき + 運用への影響もセットで議論を進めていかないとアドレスだけ独立しても建  設的ではない + IANAからRIRへの割り振りの根拠がわからないし、初期割り振りがなぜ優先さ  れるのか、わからない。同じように使いたいことは初期も追加も同じなのでは  ないか。もっと少なくともよい初期割り振りのニーズもあるのではないか。あ  まっているRIRに言ってしまうかもしれない。逆にあまりフェアじゃないよう  に思う。逆に混乱を招くのではないか。  →新規参入者のことを考えると、彼らはアドレスがなかったらにっちもさっち  もいかないわけで、優先するべき  →先進国がすでに十分たくさんとってるのでお金とテクノロジーで工夫したら  いいんじゃないのか + どの程度初期割り振りのアドレスが確保できる期間が延長できるのか。どう  せなくなるのであれば同じではないか。なくなった後はどうするのか。 + ルーティングの問題もあわせて考えなければいけない   + 公平性は主観的なのでそれよりも強いロジックが必要   初期割り振りはいつの時点でかなくなる。なぜ暫定的に初期割り振りだけ優  先しなければいけないのかロジックが必要査定はどういう風にすればよいの  か。   + ip-usersでの意見を整えてAPNICに持っていくので、できるだけたくさん意見  をいただけると助かる   + いろんな提案が出ていて整理する必要がある。一度なんらかのインプットを  提供する必要がある。なにもしなくていいというのが総意なのであれば、  JPNICとしてはなにもしないということになる。今のポリシーを継続するべき  か、latecomerを優先するべきかという2点については最低限確認したい。 + 国内からの提案は提出してよくて、他に提案が出たらそれはそれでよく、と  にかく早く決めて準備を進められればよい + S-dateが予測されて周知されることが重要。そこに向かって準備を進めなけ  ればいけないことについては賛成 + NIRへの分配ポリシーを分ける必要があるのでは  →同じなので不要 + 提案自体に反対しているわけではない。ロジックをはっきりしてほしい。 + このままなにもしなくとも別に構わないとも思うがS-dateがあること自体に  は賛成。 + IPv6インフラがIPv4に依存している部分があるのであれば、IPv6しかもって  いない組織に対して/24のIPv4の分配を進める必要があるだろう。提案3での対  応では甘すぎる。 + regionごとにポリシーを分けると、APにおいて日本に不利な意見が通りそう  なので反対 + なぜ2×/8なのか理由がわからない。ロジックが明確であればよいけれど  →初期割り振りの分配状況をみて、どの程度の期間で消費されるのか予測をも  とに検討したほうがよいかもしれない(荒野さん) + s-date移行とめてクリティカルインフラのみに割り当てるべき + s-date移行何年もつのか?  →延命が主目的ではなく、最後のブロックの適切な分配が目指したいところ
8. ポリシー関連議論の紹介 8.1 IETF RAM (Routing and Addressing) の動向 [質疑応答] なし
9. まとめ 9.1 コンセンサス確認/まとめ [質疑応答] なし
以上