返却されたIPv4アドレスの配布について
藤崎 智宏 (NTT)
1 (2012.5.30)
・提案内容の概略 現在のアドレス配布ポリシーでは,返却されたIPv4アドレスは, 「最後の /8」アドレス配布ポリシーに従う扱いを受けるが,これを 別なポリシーで配布することを提案する. ・提案理由 - 現状の問題点 「最後の /8」アドレス配布ポリシーにおいては,一組織が取得できる アドレスが制限されており,そのため,多くのIPv4アドレスが利用されない ままとなっている. 先日,IANAに返却があったIPv4アドレスは,5つのRIRに再配分されるというグ ローバルポリシーが成立した.今後,IANAレベルにて,IPv4アドレスの返却が あった場合,現状のポリシーのままであると,死蔵資源となりかねない. - 改善したいポイント 「最後の/8」以外の空間にて,返却があったアドレス,及び,上記グローバル ポリシーにて配布されたアドレスについては,「最後の/8」ポリシーの範囲外 とし,「IPv4アドレス配布プール」にストックする. IPv4アドレスが必要な組織は,「最後の/8」ポリシーと同様の基準で, 「IPv4アドレス配布プール」の最大値 ÷ (その時点のAPNIC会員数*) の大きさまで,アドレスを取得可能とする(配布の最小値は,/24 とする). サイズの計算は,年二回 (1/1と6/1)とする(初回のみ,ポリシー成立直後 とする). * APNICの会員数には,各NIRの会員数を含む. - 想定されるメリット、デメリット ・返却されたアドレスが無駄にならない. ・IPv4アドレスが必要な組織にアドレス配布が可能となる. デメリット ・アドレスプール管理の手間 ・提案が採択された場合の影響範囲(指定事業者、JPNIC、ユーザなど) ・指定事業者,JPNIC ・コミュニティに対し,合意を得たいポイント このポリシーの必要性,及び,割り振り基準
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