第33回JPNICオープンポリシーミーティング議事録

第1部

1. JPOPM33オープニング

ポリシーワーキンググループ

[質疑応答]

なし      

2. [I]JP PDP (JPNICにおけるPolicy Development Process)解説

豊野 剛(ポリシーワーキンググループ)

[質疑応答]

なし      

3. [I]はじめての APNIC Policy SIG

谷崎 文義(ポリシーワーキンググループ)

[質疑応答]

C. 近年、日本ではAPNICカンファレンスを2015年に福岡で開催した。来年の
   2月はネパールのカトマンズ、8月にはニューカレドニア、再来年春は韓国
   で開催予定であり、日本から近い。非常に真剣な、ビジネスマインドを持っ
   た方が来て緊張感のある発言も聞かれる。機会があれば是非参加してみて
   ください(鶴巻)

4. [I]知らないと損するIPアドレスの話

谷崎 文義(ポリシーワーキンググループ)

[質疑応答]

C. IPv6アドレス割り振りの基準は、APNICではさらに緩やかになった。
   JPNICでも変更されると思う(鶴巻)

5. [I]インターネット番号資源ホットトピックス

谷崎 文義(ポリシーワーキンググループ)

[質疑応答]

C. (資料P10について)日本も何かしらの規制等がある様子(鶴巻)

Q. カタルーニャ独立運動の時の話で、詳細を知っていたら教えてほしい。政
   府の関係者14名逮捕ということだが、DNSサーバーの管理者が逮捕された
   というニュースを聞いた。DNSサーバーの管理者であることが逮捕要因に
   なりえるのか(豊野)
 
A. 2017年9月20日の出来事について書かれた記事(資料P8参照)に、逮捕者の
   名前や所属、顔写真が掲載されている(谷崎)

C. .CATドメイン名のレジストリにも強制捜査が入ったため、ICANNが何とか
   するべきという議論があった。一方で内政干渉という見方もあり、バラン
   ス感覚が難しい問題。シャットダウンについても難しく、政府関係者に
   シャットダウンの影響についての理解を促す等の活動が必要と考える
   (奥谷)

C. .CAT ドメインは、オンラインコミュニティでカタルーニャ語を使用する
   ために使ったり、他の文化を持つ人々にカタルーニャの文化を知ってもら
   うためなどに使うため立ち上げられた特殊性のあるドメイン名である。おっ
   しゃる通り難しい問題ではあるが、対岸の火事ではない。(谷崎)

6. [I]JPNICアップデート

川端 宏生(JPNIC)

[質疑応答]

C. AS番号の割り当てについて、アジア全体に比べて日本ではの2バイトAS割
   り当てが多くてかっこ悪い(豊野)

C. 2バイトAS番号が必要な理由として、上流が対応していない、という理由
   が多かったが、対応が進みつつあるので、今後この理由による2バイトの
   割り当て希望は減っていくと思われる(川端)

C. かっこいいから若い番号が欲しいというケースもあるのでは。2007年から
   10年が経過して、まだ機器が対応していないというのは問題がある。10年
   以上前に購入した機器であればセキュリティパッチも出ていないという点
   でも問題(豊野)

C. (運用経験が無いので)4バイトASを運用するのが怖い、というのはある。
   小規模なISPさんや、コミュニティでネットワークの運用をしているとこ
   ろでは、高価な機材が購入できない、ということもある。配れる2バイト
   AS の数には限りがあるので、将来に渡って2バイトの割り当てができるわ
   けではない(川端)

Q. 返却についての統計が見られなかった。返却はないのか(豊野)

A. ほとんど返ってこない。IPv4アドレスについては返却の意向があれば移転
   を勧めている。AS番号はほとんど返って来ることがない。ASについては返
   却後に再度割り当てられるが、現時点ではJPNICにはAS番号の在庫がある
   ので、返却されてすぐに割り当てることはない。IPv4アドレスで103/8の
   範囲内のアドレスについては、返却されるとAPNICのプールに戻り、ポリ
   シーにしたがって再分配される。まだ35%ほどAPNICの在庫としてある
   (川端)

C. 4バイトAS番号の割り当てについて、JPNICとしては個別の事業者の状況が
   あるところに強制をすることもできないが、対応を促進することはできる
   のかな、と考える(奥谷)

7.質疑応答

ポリシーワーキンググループ

[質疑応答]

なし

第二部

1. 第2部オープニング

ポリシーワーキンググループ

[質疑応答]

なし

2. [I]JPOPM32で提案されたポリシーについて

川端 宏生(JPNIC)

[質疑応答]

Q. 今回の分配要件変更のうち「意思があること」となっている要件は具体的
   にどう確認するのか。APNICではどう対応する予定なのか。これらの点を
   具体的にどう対応するのか、次回でもよいので、決まったら共有していた
   だけると助かる(豊野)

A. 申請の際に、申請者がJPNICに対して、マルチホームする予定があること
   を表明していただくことは必要。実際のプロセスについてもAPNICと基準
   を合わせながら対応していきたい(川端)

2. [033-01]JPNICにおけるIPアドレスポリシー策定プロセスの改定の提案(期間)

豊野 剛、藤崎 智宏(日本電信電話株式会社)

[質疑応答]

Q. 議論している中で提案の修正を許容するのか。その場合の事前確認期間は
   どうするか。また許容するのであれば、そのことを明記した方がよいので
   は(藤崎)

A. 提案内容を修正した場合にも、期間を延長することは考えていない。基本
   的には十分に議論を経たうえで対応することが前提。修正の取り扱いをポ
   リシー文書の中で明記するかは相談させてほしい(豊野)

Q. ポリシー提案をするときに提出が必要な情報は、所定のテキストフォーマッ
   トのみか、プレゼンテーションを含むのか。議論に必要な情報はカバーさ
   れるのか(藤崎)

A. 所定のフォーマットに従ってもらえばよいと思う。提出された提案はポリ
   シーWGで精査して必要なフィードバックは行う(豊野)

Q. APNICでも同様にPDPがあり、4週間前までが提案の締切。合わせる必要は
   ないがJPとAPで違う理由はあるか(川端)

A. 締切日よりも事前公開する時間を確実に確保することの方が大切だと思っ
   ている。あと、ボランティアベースで活動をしており、期間をこれ以上延
   ばした場合に、運用として回らなくなるのは避けたいと考えた(豊野)

C. アジア太平洋地域に比べると、日本では提案のハードルが高いと考えてい
   る人が多いと考えられていたため、議論までの日が空きすぎないようにし
   たことと、運用者の負荷が上がりすぎないことを想定していたという過去
   の経緯がある(奥谷)

C. 今全く期限が明記されていない状態よりは改善したいと考えて提案してお
   り、まずは最低2週間と区切って対応するが公開はできるだけ早く対応し
   ていきたい(豊野)

[賛否確認]
参加者 26名中
反対 → なし
賛成 → 21名

議論および賛否確認の結果より、この場でのコンセンサスに至ったと判断する。

3. [I]IPv4アドレス移転に関するパネルディスカッション

中川 あきら(ポリシーワーキンググループ)、風間 勇人(株式会社Geolocation Technology)、小林 努(株式会社インターネットイニシアティブ)、松田 祐征(株式会社ケイ・オプティコム)

[質疑応答]

Q. 松田さんの発表に関して質問。「4者が絡んで」とあったが、その4者とは
   (中川)

A. 弊社、弊社の仲介業者、移転元の仲介業者、移転元組織である。4社が一
   同に顔を合わせることはない。また、移転元組織とも顔を合わせていない。
   (松田)

Q. 会計について、どのように資産整理をしているか教えていただければ(中川)

A. 詳細にはお伝えできないが、大きなブロックを購入しても一度にすべて使
   用するわけではないので、一括で費用計上するか、流動資産にして年度ご
   と処理していくか、ケースバイケースである。資産計上する場合もケース
   バイケースである(松田)

A. この方式の決定に際しては監査法人とも話をしている。どのような会計処
   理を行うかについては、それぞれの組織でのIPアドレスの使い方によるの
   ではないか。相場や路線価があるわけでもなく、信用出来る数値がない。
   財務部門や税務署などと相談して、適切な処理方法を決定していく必要が
   あると思う(小林)

Q. 風間さんにお尋ねしたい。価格が上がっているという話だったが、ブロッ
   クによるオークションの落札単価の印象はどうか。例えば、/16などでは
   価格が上昇してきているが、/24などでは高止まりしている印象。ブロッ
   クによる価格差が縮まってきているように見えるがどうなのか(ススム)

A. 傾向としてはあると思う。仲介事業者が取る手数料について、ブロックが
   小さいと単価が高くなってしまう。ただエスクローの手数料など必ずかか
   る経費があるので、ある程度までは下がってもそれ以上は難しいと思う
   (風間)

Q. 国内での需給の話。国内では供給がなくなってきているということだが、
   本来であれば日本は供給源になっていてもおかしくはない在庫量であるは
   ず。出物がないのか、それともマッチングがなくて成立しないのか、どち
   らなのか。(ススム)

A. ポイントは歴史的PIアドレスを持っている方の意識がどこにあるか。大学
   などでは移転に踏み切れなかったり、移転に出すモチベーションがもてな
   かったりする。本来の意思決定権を持っている人にたどり着いていないよ
   うなケースもあるのでは。そのようなところにまでリーチできれば、多く
   はないかも知れないが、移転アドレスとして出てくる可能性もあるではな
   いか(風間)

Q. 小林さんにお尋ねしたい。ブローカーでも難しい移転元組織を、移転希望
   組織がどのように探し出すのか(豊野)

A. 詳細については企業秘密の部分もあるが、割り当てを行っている、法人
   ISPである、古い、といった部分がキーワードとなる(小林)

Q. KOPTの調査2が、ユーザに使うにあたって大変な部分であると認識してい
   る。調査2のリストは売る気はないのか(豊野)

A. 経験としてお伝えできることはあるのではないかと思う(松田)

Q. 海外からの通信をIPアドレスを見てフィルタアウトする国内サーバは、国
   内に移転したIPアドレスからのアクセスをフィルタアウトしてしまうが、
   このフィルターは自動で解除されるのか、個別にサーバー管理者に依頼し
   て解除してもらうのか。

A. 両者あり、自動的に解除される場合は時間がかからない。数ヵ月間が経過
   して解除されないサイトについては個別にコンタクトをした。前者には著
   名なサイトも含まれていた。(松田)

C. ノウハウは共有できる範囲で共有していただければ、オペレーションが幸
   せになると思う(豊野)

Q. どこかでIPv4アドレスの資産価値は0になると思うが、移転をいつまで頑
   張り続けるのか(豊野)

A. いつまで必要になるかだと思う。当社では当面必要な量は確保できたと思
   う。コンテンツ側がIPv6に早く対応していただければ、われわれは助かる
   と思う(松田)

A. 次回の移転時期を見極めるのも分からなくなってきている。IPv4がゼロに
   なってくれたほうが個人的にうれしい。しかし、IIJは法人向けのISPなの
   でIPv4はどこかに残ってしまうのだと思う(小林)

C. アイボールに割り当てるアドレスに対する上記フィルタや汚れのチェック
   は相対的に容易であるが、サーバに割り当てるアドレスのチェックは難し
   い。世界中のインターネット利用者からのアクセス可否のチェックが難し
   く、アクセス不可の場合にフィルタされた場所の特定が難しい。(小林)

Q. 今のポリシーの中でやってきたが、こんなポリシーがあれば楽になるので
   は、というのがあれば教えて欲しい。日本人は決まったルールに従うとい
   うスタンスで、なかなかルールを変えようとは思わない(谷崎)

A. JPNICでの移転ポリシーを決めるときに、審議しないと決めたのは良かっ
   たと思う。国内には相当の在庫があったので、相当なことがないと海外か
   ら移転することはないと考えていた(小林)

5. [I]APNIC44、他Open micのミーティングレポート

川端宏生(JPNIC)、奥谷泉(JPNIC)

[質疑応答]

・なし

6. [I]過去の Open mic の対応状況報告

鶴巻 悟(ポリシーワーキンググループ

時間の関係により実施せず、発表を予定していた資料はWebサイトに掲載して
いるのでご確認ください。

7. Open mic

ポリシーワーキンググループ

時間の関係により実施せず。

8. JPOPM33 クロージング

ポリシーワーキンググループ

[質疑応答]

・なし