第7回JPNICオープンポリシーミーティング議事録

[■議事録について]
  - プレゼンテーション資料は別途掲載しております.
  - パネル討論の議事録は別途掲載予定です

[■議題]
 0. オープニング  (I)
 1. オープンポリシーフォーラムについて (I)
 2. ポリシーWG の紹介 (I)
 3. 歴史的経緯を持つPIアドレスへの対応に関するご報告 (I)
 4. IPv6アドレスポリシーの世界の現状と日本 (I)
 5. パネル討論: 「whoisサービスと情報公開」 (I)
 6. JPNICにおけるレジストリデータの保護と応用の考え方について (I)
 7. JPNICアップデート (I)
 8. 世界のRIR状況報告 (I)
 9. インターネットガバナンスの現状 (I)

  (I) 情報共有を目的とした発表 

[■ 発表および質疑応答 (以下、Q. 質問、A. 回答、C. コメント)]

 0.オープニング (ポリシーWG・チェア  藤崎 智宏)

 [発表概要]
 ・JPNICオープンポリシーミーティングの運営方法の変更点、今後のポリシー策定のプロ
   セス、当日の議題の紹介等を行った。

 [質疑応答]
   なし


1. オープンポリシーフォーラムについて (JPNIC・IPアドレス担当理事 前村 昌紀氏) [発表概要] ・JPNIC事務局サイドが何かする、ということではなく、コミュニティサイドでポリシー を決めていくフォーメーションに変わっていく。そのために新しくポリシーWGを組織 化した。Webサイトもこれまではnic.ad.jpの中にあったが、今回はあえて意識してそ の配下から外している。 ・APNICでの議論もきちんとフォローできるようにしている。 ・Whoisと情報公開についてなどは最近のHot Issue。JPOPMでの議論が日本からAPNICへ のInputにもなる。 [質疑応答] なし
2. ポリシーWG の紹介 (ポリシーWG・チェア 藤崎 智宏) [発表概要] ・ポリシーWGの活動(JPコミュニティの意見を取りまとめ、JPNIC、APNICに対してポリ シーとして実装の勧告をしていくこと)とメンバの紹介が行われた [質疑応答] なし
3. 歴史的経緯を持つPIアドレスへの対応に関するご報告 (JPNIC IP事業部 佐藤 香奈枝氏) [発表概要] ・歴史的経緯を持つPI(Provider Independent)アドレスにおいて、前回のOPMで更新権限 の明確化および認証強化についてコンセンサスを得て実装勧告を受けている ・上記対応について、現在JPNICで準備中であり、今年度に行うことについて、JPNICで の検討内容とその対応に伴う手続き、スケジュールについて、報告が行われた。 ・お問い合わせはhr@nic.ad.jpへ [質疑応答] Q. 2回目の連絡に関しては返信必要ということだが、その期限は? A. 現時点では、約1ヶ月を目処に考えている。出来るだけ期限内での返信を お願いしたいが、仮に期限より遅れた場合にも返信をいただければ対応 する。 (佐藤氏) Q. 2回目の返信をする際、管理元をAPNICにするかJPNICにするか決める必要があるか? A. 決める必要がある。 (佐藤氏) Q. APNICかJPNICにするか決めるに当たって、JPNICでのPIアドレスに関する規約に目を 通す必要がある。その規約公開の見通しはどうか? A. 来週、遅くても再来週には公開できる見通し。いずれにしろ2回目の連絡をする前に は公開する。 (佐藤氏) Q. その規約は案として出てくるのか、それともこれで確定ということで出てくるのか? A. 案ではなく、確定したもので出す予定。 (佐藤氏) Q. 差し支えなければ、どのくらいの対象組織数があるのか教えて欲しい。(チェア 藤崎) A. JPNICに登録のあるデータ数で、3500位。一つの組織に対して複数の割り当てがある ので、組織数で言うとその半分くらいと考えられる。(佐藤氏)
4. IPv6アドレスポリシーの世界の現状と日本 (ポリシーWG 伊藤 公祐) [発表概要] ・IPv6アドレス・ポリシー形成の歴史と、海外で地域毎に改定が行われている初期割り 振り条件の改正の動きについて報告があった。 ・元々の(初期割り振り条件の2年以内に)200(以上の/48割り当て登録)という数字 にはあまり根拠無く、各地域の妥協の結果と言える。 飽くまでも、ルーティングテーブルの爆発を予防するための一つのハードルとして 用意したものである。 ・16ビットある空間の中で200しか配らないというのは妥当なのかという議論あったが、 「200ユーザに満たないなら二次ISPにならなければ」と思わせるような形を作った。 ・実験目的という組織もいるだろうから、既にv4を持っている組織についてはそれを移 行すると宣言してもらうことを条件に割り振りするという条項も入れた。 [質疑応答] C. コンシューマに割り当てるサービスではそれほど(/48割り当てを200以上という 条件は)大きなバリアではないと思うが、企業向けでは厳しいという声も欧州で はある。日本ではどうだろうか。あと、はじめは世界共通であったポリシーが だんだんばらばらになっていく方向だがその方向についても何か意見があれば お願いしたい。(伊藤) C. BGPでマルチホームしたいが、/32は大きいのでいらない、200ユーザもいない。その ような場合、割り振りを受ける方向に行かない。現在のルールではこのようなニー ズは拾えない。独立したポリシーで運用したい組織に対する小規模v6アドレスがあ るとうれしい。 C. 200ユーザルール撤廃だけでは解決しない。経路情報を爆発させないという懸念はあ るにせよ、小さいところでBGPでマルチホームしたいというニーズがあるので、その 点を考慮してルール作りを進めて欲しい。 C. /32とか200ユーザという数字がISPのビジネスチャンスのハードルになっているよう なイメージがある。例えば、iDCを1拠点で行っているような事業者は苦しいかもし れない。ただバランスの問題があるだろうし、200という数字がどれほど多数の人が 納得している数字なのかこちら側からは分からないところがある。 C. 経路の問題ではなくても、ビジネス上の弊害あるというレポート・インプットがあ るだけでも重要。それを元にポリシーを動かすことができる。先ずは、いきなり経 路が爆発しないように押さえ気味にという議論があって、200という数字で落ち着い たという過去の議論の経緯がある。(伊藤) C. 抑制は分かるが、その真意が伝わっていないのが現実。申請すればv6アドレスを取 れるのだろうけれど、色々な人に聞いてみると申請するハードルはある。真意が伝 わらないルールを作っておくことが問題。ルール的にハードルを低くすることも必 要で、であれば撤廃した方がいいと思う。 C. 文書作成した側からすると、思ったとおりのメンタルバリアとして利いているとい うのは事実。ただ、v4インフラの考慮が抜け穴的になっていて、欧州ではこの規定 を利用されて200が実質機能していない。それなら200ユーザの規定はいらないとい う話もアリだとは思う。このあたりは文書の捉えられ方と運用の問題。まだ運用が 未成熟だから初めは文書で厳しめにした。(伊藤) C. 欧州が取っていることは知っている。いくらv6とはいえ/32をばんばん配っていたら、 そんなにあるわけではない。そのうちCIDRとかいう話になると嫌。だったら、最初 から基準を撤廃して戦略的に取ってしまえばいいのではないか。 C. 指定事業者400組織 v6取得した事業者は、60程度(JPNIC 奥谷氏) C. 伊藤氏よりの問いかけと結果: ・ポリシーは,世界で統一されていた方がが望ましいかどうか? 統一が望ましい: 15-20名 地域それぞれでよい 数名 ・200の初期割り振り条件は厳しいか、緩めたほうがよいか? 緩めるのに賛成: 数名
5. パネル討論: 「whoisサービスと情報公開」 => パネル討論の議事録公開は,もう少々お待ち下さい
6. JPNICにおけるレジストリデータの保護と応用の考え方について (JPNIC 技術部 木村 泰司氏) [発表概要] ・レジストリデータの信頼性向上(セキュリティ確保)とレジストリデータ(IPアドレス、 AS番号)を用いたJPNIC認証局の構築に向けた取り組みについて紹介が行われた。 [質疑応答] Q. 実験サービスについての予定は? A. 4月から希望者に対して実験サービスを行う。対象範囲は、IPレジストリシステム部 分となる。
7. JPNICアップデート (JPNIC IP事業部 佐藤 晋氏) [発表概要] ・前回のJPOPM6でのコンセンサス事項への対応に向けた取り組みと今年7月以降のIP事業 部の活動内容と今後のスケジュール等の報告が行われた。 [質疑応答] なし
8. 世界のRIR状況報告 (JPNIC IP事業部 奥谷 泉氏) 9. インターネットガバナンスの現状 (JPNIC・IPアドレス担当理事 前村 昌紀氏) [発表概要] ・NRO(Number Resource Organization)を始めとするインターネットガバナンスに関する 国内外のトピックに関する紹介が行われた。 [質疑応答] C. ガバナンスに関する問題はベンダーにとって遠い存在。我が社は、インターネット 協会のメンバーだが、IGTFについては初耳だった。もっと情報提供をして欲しい。 A. 情報流通を心がけたい。 (前村氏)
10. まとめ/ポリシーWG チェア 藤崎 智宏 [質疑応答] 特に質問、コメントなし 以上